スタチンによる2型糖尿病リスクは比較的低い ――空腹時血糖値やTG値、BMIの上昇に伴いリスクは増加 [HealthDay News]

 糖尿病をもたない患者では、スタチンによる2型糖尿病の発症リスクは比較的低いことが、「The American Journal of Cardiology」11月1日号に掲載の論文で報告された。

 米カイザー・パーマネンテ(デンバー)のPayal Kohli氏らは、スタチンの服用と2型糖尿病の発症リスク増加との関連を明らかにするため、Treating to New Targets(TNT)試験とStroke Prevention by Aggressive Reduction in Cholesterol Levels(SPARCL)試験に参加した非糖尿病患者のデータを後ろ向きに解析した。対象患者を、(1)空腹時血糖値が正常(NFG)+トリグリセライド(TG)値150.6mg/dL(1.7mmol/L)以下、(2)NFG+TG値150.6mg/dL超、(3)糖尿病前症+TG値150.6mg/dL以下、(4)糖尿病前症+TG値150.6mg/dL超の4群に分け、さらに、BMI(27未満または27以上)でも2群で分けて比較検討した。

 その結果、中央値4.9年の追跡期間中、対象患者のうち8.2%が2型糖尿病を発症していた。2型糖尿病の発症率(スタチン投与群/プラセボ投与群)は、NFG+TG低値群が2.8%/3.2%ともっとも低く、糖尿病前症+TG高値群が22.8%/7.6%ともっとも高かったほか、NFG+TG高値群(5.2%/4.3%)と糖尿病前症+TG低値群(12.8%/7.6%)は中間の値をとっており、値にはばらつきがみられた。BMI値でわけた解析でも同様の結果が得られた。

 同氏らは「これらのデータから、スタチン服用に関連する糖尿病発症リスクは、一般的にはそれほど高くないことが示唆された」と結論づけている。

 著者の一部は、TNT試験およびSPARCL試験に資金提供した米Pfizer社を含む複数の製薬企業との利益供与を開示している。

記事原文 [HealthDay News 2016年11月2日]

参考資料
Full Text (subscription or payment may be required)

[dm-rg.net]

糖尿病情報スクランブル 新着記事

編集部注:
  • 海外での研究を扱ったニュース記事には、国内での承認内容とは異なる薬剤の成績が含まれています。
  • 2012年4月からヘモグロビンA1c(HbA1c)は以前の「JDS値」に0.4を足した「NGSP値」で表わすようになりました。過去の記事は、この変更に未対応の部分があります。ご留意ください。
ページのトップへ戻る トップページへ ▶