SGLT2阻害薬の追加投与で1型糖尿病の血糖値が改善 [HealthDay News]

 1型糖尿病患者では、インスリンやGLP-1受容体作動薬(リラグルチド)治療へのSGLT2阻害薬ダパグリフロジン追加投与により、血糖値が有意に改善し、有意な体重減少効果も得られることが、「Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism」オンライン版に8月4日掲載の論文で報告された。

 米ニューヨーク州立大学バッファロー校のNitesh D. Kuhadiya氏らは、リラグルチド投与を6カ月以上受けている1型糖尿病患者30人を対象に、ランダム化比較試験を実施した。対象患者をダパグリフロジン投与群またはプラセボ投与群に2対1の割合でランダムに割り付け、12週間の治療を行った。

 その結果、治療開始12週間後の平均HbA1c値は、ダパグリフロジン群ではベースライン時に比べて0.66%低下したが(対プラセボ群、P<0.01)、プラセボ群では有意な変化はみられなかった。同様に、治療開始12週間後の平均体重は、ダパグリフロジン群ではベースライン時から1.9±0.54kg減少した(対プラセボ群、P<0.05)。また、ダパグリフロジン群では新たな低血糖の発症増加は認められなかった(対プラセボ群、P=0.52)。

 ダパグリフロジン群では、グルカゴン、ホルモン感受性リパーゼ、遊離脂肪酸、アセト酢酸、β-ヒドロキシ酪酸それぞれの血中濃度がベースライン時に比べて有意に上昇し(いずれもP<0.05)、尿中ケトン濃度も有意に上昇した(P<0.05)。一方で、プラセボ群ではこれらの濃度に変化は認められなかった。ダパグリフロジン群では、糖尿病性ケトアシドーシスが2例に発現した。

 以上の結果から、著者らは「1型糖尿病患者において、インスリンやリラグルチド治療へのダパグリフロジンの追加投与は、血糖値と体重を有意に減少させる一方で、糖尿病性ケトアシドーシスを増加させた」と結論づけるとともに、「こうした併用療法は、治療に精通した内分泌科の専門医のもとで、患者の十分な理解を得たうえで行う必要がある」と強調している。

 一部の著者は、ダパグリフロジンの開発に関与した英Astra Zeneca社と米Bristol-Meyers Squibb社を含む複数の製薬企業との利益供与を開示している。

記事原文 [HealthDay News 2016年8月9日]

参考資料
Abstract
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[dm-rg.net]
編集部注:
  • 海外での研究を扱ったニュース記事には、国内での承認内容とは異なる薬剤の成績が含まれています。
  • 2012年4月からヘモグロビンA1c(HbA1c)は以前の「JDS値」に0.4を足した「NGSP値」で表わすようになりました。過去の記事は、この変更に未対応の部分があります。ご留意ください。
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