患者背景と血糖コントロール目標値は関連しない [HealthDay News]

 糖尿病患者の患者背景は、医師が設定し患者が自己申告した血糖コントロール目標値とは関連しないことが、「Diabetes Care」オンライン版に6月22日掲載の論文で報告された。

 米タフツ大学医療センター(ボストン)のSaeid Shahraz氏らは、2005~2014年の米国国民健康栄養調査(NHANES)のデータを用いて、患者が自己申告した(医師が設定した)HbA1c目標値と患者背景との関連を調べた。解析対象としたのは糖尿病と自己申告した2,641例で、このうち1,782例がHbA1c目標に関する質問(「医師にHbA1cをどの値まで下げるべきと指示されましたか?」)に回答した。

 その結果、自分のHbA1c目標値を答えられたのは回答者全体の54%にとどまり、残りの半数は目標値を「知らない」あるいは「設定されていない」と回答していた。自己申告したHbA1c目標値が7%を超えていた回答者は、わずか4%であることもわかった。

 HbA1c目標値が「設定されていない」と回答した患者のうち、26%が75歳を超える高齢者であった。また、自分の目標値を「知らない」と回答した患者のうち、約7割は白人以外の人種であった。HbA1c目標値を「知らない」と回答した患者の割合は、2005~2013年の間に30%から10%へと低下していることがわかった。

 さらに、自分のHbA1c目標値を回答できた958人(54%)を対象に解析した結果、人口統計学的特徴(年齢、性、人種)や病歴(併存疾患、BMI、糖尿病罹病期間)、身体的および精神的健康度、医療・保健サービスの利用状況とHbA1c目標値との間に関連はみられなかった。

 以上から、同氏らは「HbA1c目標値の設定には糖尿病患者の患者背景による差が認められなかったことから、厳格な血糖コントロールのリスクとベネフィット(あるいは患者の嗜好)における個人差が考慮されず、一般的なアプローチに過度に依存していることが示唆された」と述べている。

記事原文 [2016年7月8日/HealthDay News]

参考資料
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[dm-rg.net]
編集部注:
  • 海外での研究を扱ったニュース記事には、国内での承認内容とは異なる薬剤の成績が含まれています。
  • 2012年4月からヘモグロビンA1c(HbA1c)は以前の「JDS値」に0.4を足した「NGSP値」で表わすようになりました。過去の記事は、この変更に未対応の部分があります。ご留意ください。
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