関節リウマチ患者の糖質コルチコイド服用で糖尿病リスクが1.48倍に

2016年6月 9日 

 糖質コルチコイド(グルココルチコイド)を服用すると、関節リウマチ(RA)患者の糖尿病リスクが上昇する可能性が、「Arthritis & Rheumatology」5月号に掲載の論文で報告された。

 英マンチェスター大学のMohammad Movahedi氏らは、英国(Clinical Practice Research Datalink;CPRD)と米国(National Data Bank for Rheumatic Diseases;NBD)の2つの臨床データベースを用いて、それぞれに参加しているRA患者(CPRD :2万1,962人、NBD :1万2,657人)を対象に、コホート研究を実施した。同氏らは、対象患者の経口糖質コルチコイドの用量と服用時期に関するデータを抽出し、解析を行った。

 その結果、糖質コルチコイドを服用していない患者に比べて、同薬を服用中の患者の糖尿病発症リスクは、CPRDの解析では1.3倍、NBDの解析では1.61倍であることがわかった。糖尿病リスクは、同薬の用量と服用期間の増加に伴い上昇していた。また、糖質コルチコイドの服用歴が過去6カ月以内であることが、現在の糖尿病リスクと関連していることも判明した。CPRDの解析によると、プレドニゾロン換算で5mgに相当する糖質コルチコイド服用による糖尿病リスクは、服用していない場合に比べて、過去1カ月以内の服用では1.20倍、3カ月以内では1.43倍、6カ月以内では1.48倍であった。

 以上から、同氏らは「糖質コルチコイドの服用は、臨床上重要かつ評価可能な糖尿病のリスク因子のひとつである。同薬の服用による糖尿病リスクは、用量と服用期間による影響を受けるが、この影響は過去6カ月以内の服用に限られることもわかった」と述べている。(HealthDay News 2016年5月31日)

記事原文 [2016年5月31日/HealthDayNews]

参考資料
Abstract
Full Text

(dm-rg.net)

日本医療・健康情報研究所

編集部注:海外での研究を扱ったニュース記事につきましては、国内での承認内容とは異なる薬剤の成績が含まれています。

関連情報

ヘルスデージャパン 「世界の糖尿病最前線」では米国で配信されている医療関連情報HealthDay Newsの中から糖尿病に関連したニュース記事を厳選し、日本語に翻訳・要約しお届けします。 »HealthDay Newsの詳細へ
※2012年4月からヘモグロビンA1c(HbA1c)は以前の「JDS値」に0.4を足した「NGSP値」で表わすようになりました。過去の記事は、この変更に未対応の部分があります。ご留意ください。
掲載記事・図表の無断転用を禁じます。©2009 - 2017 SOSHINSHA All Rights Reserved.

糖尿病リソースガイドとは

提供

掲載希望情報の受付

メールマガジン登録無料