週1回投与のGLP-1受容体作動薬「セマグルチド」 最初の第3相試験を終了

2015.07.30
 ノボ ノルディスク社、週1回投与のGLP-1受容体作動薬「セマグルチド」(Semaglutide)、最初の第3相試験である「SUSTAIN 1」から得られた主要な結果を発表した。

週1回の注射で良好な血糖コントロールと体重減少

 セマグルチドは、低血糖のリスクが低く、良好な血糖改善が認められる新規のGLP-1受容体作動薬。食欲を抑制し、食物摂取量を減らすことにより、体重減少をもたらす。Semaglutideは週1回投与という用法で、2型糖尿病の治療を適応とする開発されている。

 最初の第3相試験である「SUSTAIN 1」では、食事療法および運動療法で治療中の2型糖尿病患者388人を対象にセマグルチド0.5mgおよび1.0mgを週1回、30週間にわたり皮下投与したときの有効性および安全性をプラセボと比較検討した。

 HbA1cに関しては、ベースライン時の平均値8.1%に対して、プラセボ群では変化がみられず、セマグルチド0.5mg群および1.0mg群では、それぞれ1.5%および1.6%の有意な改善が確認され、主要目的が達成された。

 米国糖尿病学会(ADA)と欧州糖尿病学会(EASD)が定める血糖コントロール目標値であるHbA1c7%未満を達成した被験者の割合は、セマグルチド0.5mg群および1.0mg群ではそれぞれ74%および73%であったのに対して、プラセボ群では25%だった。

 さらに、ベースライン時の平均体重92 kgからの体重減少量は、プラセボ群では1.0kgでしたが、セマグルチド0.5mg群および1.0mg群では、それぞれ3.8kgおよび4.6kgと有意な低下が認められた。

 同試験において、セマグルチドは良好な安全性および忍容性を示した。もっともよくみられた有害事象は消化器系の症状(主に悪心)で、ビクトーザでの類似の試験で認められた事象と同様で、これらの事象の発現は時間経過に伴って減少した。すべての有害事象による中止率は、プラセボ群の2%に対して、セマグルチド0.5mg群および1.0mg群ではそれぞれ6%および5%だった。

ノボ ノルディスク ファーマ

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