SGLT2阻害薬と薬疹 女子医大糖尿病センターニューズレター

2015.02.18
東京女子医科大学糖尿病センター「Diabetes News No.145」
 東京女子医科大学糖尿病センターは「Diabetes News No.145」を3月15日に発行しました。同センターは1985年より四半期毎にDiabetes Newsを発行しています。小児・ヤング糖尿病、腎症、神経障害、妊娠、高脂血症・肥満、フットケアなど多岐に及ぶテーマを取り上げています。

Diabetes News No.145 2015年3月15日発行

食物繊維→プロピオン酸→GLP-1上昇→内臓脂肪減少
東京女子医科大学糖尿病センターセンター長 内潟安子 先生
食事療法で「食物繊維を摂りましょう」と指導することが多いのは、明確な理由があるからです。食物繊維を十分にとると、腸内の善玉菌が増え、短鎖脂肪酸を生成します。この短鎖脂肪酸には、食欲を調節する、肥満者の体重を減量させる、内臓脂肪を減少させるなどの好ましい作用があることが明らかになってきました。・・・

糖尿病性神経障害の争点―筋萎縮症と治療後有痛性神経障害について―
東京女子医科大学 東医療センター内科 教授 高橋良当 先生
血糖コントロールが良好でない中高年男性にみられる「糖尿病性筋萎縮症」は、しゃがみ立ちの困難や階段昇降の困難などの自覚症状があらわれ、多発末梢神経障害を有し、四肢末梢の筋萎縮を併発することも多い疾患ですが、多くの場合は血糖コントロールを改善すれば軽快します。また、「治療後有痛性神経障害」は、急激に血糖コントロールが改善したときに出現する痛みを伴う神経障害です。・・・

薬疹の考え方
東京女子医科大学皮膚科学 准教授 常深祐一郎 先生
薬疹とは薬を服用したときに生ずる発疹のことです。糖尿病の治療薬として広く利用されている「SGLT2阻害薬」は、副作用として皮疹が出る場合があると報告されています。アレルギー性の場合は、薬疹が出るまでに一定の期間(感作期間)を経ることが多いのですが、SGLT2阻害薬は数日以内に出現する例が多く、薬理作用そのものが原因と考えられています。SGLT2阻害薬を服用し皮疹が出てきたら、医師に相談することが重要です。・・・

東京女子医科大学糖尿病センター
  Diabetes News No.145

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