週1回投与のGLP-1受容体作動薬「dulaglutide」 第3相試験で肯定的な結果
2014.03.10
イーライリリー・アンド・カンパニーは、開発中のGLP-1受容体作動薬「dulaglutide」の週1回投与について、6番目のAWARD試験(AWARD-6試験)で肯定的な結果を得られたと発表した。
同試験では、26週目でのベースラインからのHbA1c低下量において、dulaglutide 1.5mgの週1回投与は、リラグルチド(商品名:ビクトーザ)1.8mgの1日1回投与に対し非劣性を示し、主要評価項目を達成した。
第3相試験で、1.8㎎のリラグルチドに対して非劣性を示したGLP-1受容体作動薬はdulaglutideのみとなっている。承認されれば、同剤は週1回投与かつ溶解操作不要である唯一のGLP-1受容体作動薬となる。
有害事象は両治療群で同様だった。最も発現頻度が高かったのは、消化器関連症状で、この所見は過去のdulaglutideの週1回投与試験でも共通して認められている。
Dulaglutideの週1回投与は、米国食品医薬品局(FDA)、欧州医薬品庁(EMA)などで申請されている。これまでの5試験すべてで、プラセボ及び実薬対照に対し、用量1.5mgでHbA1cの低下における優越性が示された。
同社は、AWARD-6(dulaglutide対リラグルチド)、AWARD-2(dulaglutide対インスリングラルギン)およびAWARD-4(dulaglutide対インスリングラルギン、両剤ともインスリンリスプロと併用)の詳細なデータを今年中に発表する予定。
[Terahata / 日本医療・健康情報研究所]