発症リスクを予測するコミュニケーションツール 久山町研究の成果を導入

2012.05.17
 サノフィ・アベンティスは医療従事者向けに、久山生活習慣病研究所(福岡県糟屋郡久山町)と野村総合研究所が共同研究で開発した、生活習慣病指導支援システム「健康みらい予報」の新バージョンの提供を5月より開始した。

 「健康みらい予報」は、久山生活習慣病研究所による久山町研究の結果をもとに、2009年に医師向けに開発したCD-ROM形式のコミュニケーションツール。個人ごとの疾患の発症リスクを算出し、特定の検査項目の値が上下したときの生活習慣病の発症リスクをシミュレーションできる。

 これまで生活習慣病の改善のために活用されていたが、今回同社は、血糖値(HbA1c)インジケーターと心筋梗塞や脳梗塞などの心血管病の発症レベルを予測する機能を付加した新バージョンを開発した。

 久山町研究は、九州大学と久山生活習慣病研究所の共同事業として、福岡県久山町(人口約8,000人)で50年以上にわたって続けている、脳卒中・悪性腫瘍・高血圧症・糖尿病などに関する精度の高い疫学調査。1961年以降の住民健診データをもとに、データベース化された疫学ビッグデータは、世界に類を見ない精度を誇っており、生活習慣病に関するさまざまな医学分野で注目されている。

 この新機能により、医療従事者は、患者の糖尿病などの生活習慣病の発症リスクがどの程度あるかについての評価結果を患者と共有し、血糖値管理の意義を理解してもらい、改善の必要性や改善すべき項目についての目標を設定するツールとして活用できるという。

問診・検査結果入力画面

発症予測結果・シミュレーション画面

一般社団法人久山生活習慣病研究所
サノフィ・アベンティス
野村総合研究所

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