GLP-1リキシセナチド、ランタス併用でHbA1cと食後血糖値が有意に低下

2011.12.13
 サノフィは、開発中のGLP-1受容体作動薬であるLyxumia(一般名:リキシセナチド)と、ランタス(一般名:インスリン グラルギン)と併用した場合、プラセボに比べてHbA1cと食後血糖値が有意に低下したとする臨床第3相試験「GetGoal Duo 1」の結果を発表した。

 試験では、経口血糖降下薬(主にメトホルミン)でコントロールが不十分な2型糖尿病患者を対象に、リキシセナチドとインスリン グラルギンを併用した場合の有効性と安全性も示された。

 試験は、インスリン グラルギンの投与を開始し80~100mg/dLの空腹時血糖値を目標値として漸増する12週間の導入期間と、その後、空腹時血糖値がコントロールされているにもかかわらずHbA1cが7%以上の患者446人を対象とした、インスリン グラルギンとメトホルミンの投与を続けながらリキシセナチドまたはプラセボを1日1回、24週間投与するランダム化期間に分かれる。

 結果によると、グラルギンの導入期間では、HbA1cは平均8.60%から7.60%へ低下した。ランダム化後、リキシセナチドを追加投与した症例では、24週後のHbA1c平均が6.96%となり、プラセボと比較して有意に低下した(p<0.0001)。HbA1c7.0%未満を達成した患者の割合も有意に高くなった(リキシセナチド56.3% vs プラセボ38.5%、p=0.0001)。

 リキシセナチド群では、食後2時間の血糖値も有意に改善し、プラセボと比較して3.16mmol/L3低下した(p<0.0001)。リキシセナチド群とプラセボ群の体重変化の差の平均は-0.89kgで、リキシセナチド群で有意に減少した(p=0.0012)。

 GLP-1受容体作動薬の薬剤に共通してみられる一般的な有害事象は、軽度および一過性の嘔気と嘔吐だった。投与期間中に、リキシセナチド群の50例(22.4%)、プラセボ群の30例(13.5%)で、プロトコールで定義された症候性低血糖症が報告された。

サノフィ・アベンティス

糖尿病・内分泌プラクティスWeb 糖尿病・内分泌医療の臨床現場をリードする電子ジャーナル

糖尿病関連デジタルデバイスのエビデンスと使い方 糖尿病の各薬剤を処方する時に最低限注意するポイント(経口薬) 血糖推移をみる際のポイント!~薬剤選択にどう生かすか~
妊婦の糖代謝異常(妊娠糖尿病を含む)の診断と治療 糖尿病を有する女性の計画妊娠と妊娠・分娩・授乳期の注意点 下垂体機能低下症、橋本病、バセドウ病を有する女性の妊娠・不妊治療
インスリン・GLP-1受容体作動薬配合注 GIP/GLP-1受容体作動薬(チルゼパチド) CGMデータを活用したインスリン治療の最適化 1型糖尿病のインスリン治療 2型糖尿病のインスリン治療 最新インスリン注入デバイス(インスリンポンプなど)
肥満症治療薬としてのGLP-1受容体作動薬 肥満症患者の心理とスティグマ 肥満2型糖尿病を含めた代謝性疾患 肥満症治療の今後の展開
2型糖尿病の第1選択薬 肥満のある2型糖尿病の経口薬 高齢2型糖尿病の経口薬 心血管疾患のある2型糖尿病の経口薬

医薬品・医療機器・検査機器

糖尿病診療・療養指導で使用される製品を一覧で掲載。情報収集・整理にお役立てください。

一覧はこちら

最新ニュース記事

よく読まれている記事

関連情報・資料