耐糖能が正常な被験者と比較して、糖尿病患者では全原因認知症、アルツハイマー病(AD)、血管性認知症(VaD)の発症リスクが高く、空腹時血漿血糖値(FPG)ではなく負荷後2時間血糖値(PG)上昇がリスク増大に関連するとの研究論文が、「Neurology」9月20日号に掲載された。
九州大学(福岡県)の小原知之氏らは、60歳以上の非認知症被験者1,107人を対象とし、耐糖能および認知症発症の関係について検討した。被験者に対し、経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)および15年間の追跡調査を実施した。
その結果、年齢および性別で調整した全原因認知症、AD、VaDの発症率は、耐糖能が正常な被験者と比較して糖尿病患者において有意に高かった。交絡因子に関して調整した結果、全原因認知症(調整後ハザード比 [HR]、1.74;95%信頼区間[CI]、1.18-3.7)およびAD(調整後HR、2.05;95%CI、1.18-3.57)に関しては依然として強い関連がみられたが、VaD(調整後HR、1.82;95%CI、0.89-3.71)に関しては関連が認められなくなった。
共変量調整後も、PGレベル上昇によって全原因認知症、AD、VaDのリスクが有意に増大した。しかし、FPGレベルに関して同様の関連はみられなかった。2時間PGレベルが6.7 mmol/L(121mg/dL)未満の被験者と比較して、7.8-11.0 mmol/L(140-198mg/dL)以上の被験者では、全原因認知症およびADに関する多変量調整後のHRが有意に高かった。VaDのリスクは、PGレベルが11.1 mmol/L(200mg/dL)以上の被験者において有意に高かった。
著者らは「以上の所見から、糖尿病が全原因認知症、AD、そしておそらくVaDの有意なリスクファクターであることが示唆される」と述べている。著者1人は、製薬業界および医療機器業界との財務関係を開示している。
Abstract
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[2011年9月20日/HealthDayNews] Copyright© 2011 HealthDay. All rights reserved.